感覚運動あそびとは

●トランポリンを跳ぶ
→ジャンプしたときの前庭覚の刺激や、足の裏にドシンと入ってくる固有覚の刺激は脳の覚醒を高め、集中しやすい状態をつくるので、朝一番の活動に良い。刺激量が多いので、動き回って落ち着きのない子どもに対し短時間でたくさんの感覚刺激を提供できる。覚醒が低く、ぼんやりしている子どもにも有効。


バランスボールの上でジャンプ(大人がボールを固定し、両手を持って上下にジャンプすることを援助する)
→トランポリンより支持面が不安定なため、左右対称にバランスをとることがより必要な活動。さらに、バランスボールにうつ伏せに寝転んで上半身を上げ体幹の安定性を促せる。体にバランスボールを押し当てるだけで固有覚が入り落ち着く。


マットのお山登り降り(マットを山のようにして登り降りする)
→よじ登るときに手足や体幹の筋肉から入ってくる固有覚が刺激され、滑って降りるときは前庭覚が刺激される。マットの頂上で姿勢を変換することは運動企画(固有覚・前庭覚)の発達にもつながる。


シーツブランコ(大人2人がシーツの両端を持ち、その間に子どもが寝転び、シーツを持ち上げて揺らす)
→揺れることで前庭覚への刺激になる。揺らし方でスリルとリラックスをコントロールできる。


人間アスレチック(
大人が長座になり足の上を子どもがジャンプして通る大人が四つ這いになって、背中の上を子どもが登ったり、その下のトンネルを子どもが通ったりする)
→ジャンプして跳び越えるのは身体機能の把握が促され、背中を登ったりトンネルをくぐったりするのは、身体の輪郭の把握(固有覚)の促しになる。人と接触することで触覚も刺激される。


ポットン落とし(容器に穴をあけ、穴の大きさの形をはめて容器の中に落とす)
→じっくり見て、思ったところに手を伸ばす必要があり、目と手の協調(前庭覚)ができるしっかり身体を動かす遊びの後に、落ち着いて座って遊べる。


※このように大人の身体や身近な物を使って感覚運動あそびはできます。道端の何気ない段差を登る。狭い空間に入る。など、子どもがやりたいと思うことには理由があり、発達に必要なことなのです。子ども
求める感覚が心身の発達につながることを、少しだけ意識することで変化が現れるかもしれません。